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冬用ハンモック装備 その4 トップキルト(Top Quilt)編 3日目

更新日:

では3日目である!

ここで工程表5番目に行くのだが、問題点を見つけてしまったのでそちらを先に何とかする。

頭を出す部分はジッパーが付いているので他の部分より重くなっている。そのため、ロフトの減少に繋がる可能性が高い。
また、頭を出してポンチョ状態にした際、肩の部分が潰れてしまうと、肩周りの保温力がなくなってしまう。
これをどうにか解決出来ないかを考えた。

解決策として、シンプルに頭出し部分に補強を加えるのが良いだろう。
ただし、どうやって補強するかが問題だが、色々思案した結果、丈夫なペットボトル(炭酸)の側面を縦に切り出してそれを支柱とすれば潰れも軽減されるだろうとの結論に至った。

 

まずペットボトルの側面を切り出し、生地を痛めないように楕円形にする。次に固定用の穴を開けた。因みにこれはペプシSTRONGゼロだ。

 

補強は必要だが、あまりに曲がりにくいと本体生地に無理な負荷がかかる危険性が出てくる。
ペットボトルの側面は曲面でできているため、多少曲がりにくくなっている。

そこで、適度に抵抗があり、且つ大きな力がかかれば曲がる素材ということで採用を決めた。
もう一つ、採用した大きな理由として簡単に手に入るという点も上げられる。

このブログはMYOGの普及を目指すものであって、成果物自慢や道具自慢、腕自慢(現状ヘッタクソだが)が目的ではない。
出来るだけ多くの読者の皆さんが再現可能な方法でMYOGすることを目指している。
とはいえ、どうしても特殊な器具や手に入りにくい材料を使わなければならない場合もあることと思う。その時はお許し頂きたい。

 

補強のあて布をする。これはタープ制作の時に余ったあて布だ。こういう時に使えるので端切れは捨てないで取っておいて欲しい。

 

あまり布や端切れは宝の山だ。
小さな部品を作ったり、小物のMYOGをする際にたいへん役に立つので、取っておいて欲しい。
端切れ専用の収納袋なんか作って、時々それをひっくり返して何を作るか考えるのも楽しいものである。

 

首を出す部分に手縫いで縫い付ける。こうすることによってジッパーの重みをささえ、ロフトが潰れるのを防ぐのである。

 

ここで注意して欲しいのはPETパーツの曲面の向きである。
実際曲げてみてもらえばわかると思うが、曲面の向きによって曲がりやすさが異なる。

 

曲がりやすい方向というのがある。これも考慮に入れていただきたい。

 

個人的に負荷がかかった時に同じ方向に曲がってくれたほうが良いと思うので、ここでは向きを揃えている。
・・・・・まぁ些末なことだが、このペットボトル切り出しパーツの特性は覚えておいて損はない。

 

この様にいつも手順書通りに行くわけではない。
むしろ事前の想定から離れたアイデアが湧くのがMYOGの醍醐味であり、楽しみであろう。

というわけで工程5に進もう。

 

5.上半身側のバッフルを③鼻と口を出す窓の下まで縫い付ける。

 

鼻と口を出す窓部分の構造についてあれこれ悩んだが、本体に縫い付ける形で行くことにした。

 

緑の頭を出す部分は表裏の生地を縫いつけてしまうので、先にそれ以外の場所のバッフルを縫っておく。

 

ひたすら縫って縫っての繰り返しである。
何度も書いて恐縮だが、片方づつ済ませるのが効率的だ。

 

裏地(灰色)に縫い付けた後に表地(迷彩)に縫い付けているのがわかるだろう。 片方づつで憂いなしである。

 

縫製はともかく事前の段取りと手順の吟味が肝なので、縫い出す前にじっくり考えよう。
適当にやってると取り返しの付かない事になる時があるので慎重に。

 

縫い目ギリギリを破けばはがしやすい。

 

前回も紹介したが、この様にマスキングテープごと縫い込むテクニックは外国人がyoutubeに上げていた動画でトレーシングペーパーを下に敷いて縫う手法を紹介していた事に着想を得た。
試しにまち針で止めて縫ってみたが、どうしてもよれる。が、この方法だとよれが劇的に少なくなるのである。

ただ、このマスキングテープを破って剥がすのに時間が取られる上に、剥がす際、縫い目を引っ張るため強度的に問題が有るのではないかとずーっと思っていた。
よれるのが良いか、時間をかけて縫い目を綺麗に出すのが良いか、私は時間をかけて縫い目を綺麗に出すのを選んだ。

 

が、

 

が!!

 

別に縫いこむ必要なんて無かった!!!!!

 

 

ミシン針が通るぎりぎりのラインにマスキングテープを張る。

 

 

わざわざマスキングテープを縫い込まなくても、ミシン針が通るぎりぎりの位置に貼っていればよれないのである!

書いてみれば至極当然、よれない理由は

「マスキングテープが生地を一体化させることで厚手の生地を縫っているのと同じ効果が出る。」

からであると考えられるが、これは別にマスキングテープ上に限った現象ではなかったのである。
マスキングテープ外でも少しぐらいなら一体化の効果が保持され、よれずに縫うことが出来るのだ。

この些細な些細な発見大きなブレイクスルーを生み出した。

まず、縫った後にテープを剥がす時間が劇的に短縮された。
次に、マスキングテープの再利用が可能となり、マスキングテープの消費が抑えられた。
また、ミシン針にマスキングテープの糊が付かないので針の曲がりや糸の切れが無くなった。

時間に関しては剥がすだけで1列10分以上かかっていた所が10秒程に短縮されたのである。

読者の方の中には

 

「うん、じゃぁ最初からこの方法を紹介しておけば良いのでは?」

 

と思われる方もいらっしゃるだろうが、それではこの些細な発見がもたらす大きな喜びを表現できない。
それ自体は本当に些細な発見や発想が、全体に大きな効果をもたらす事を理解して欲しかったのである。
そういうわけでこの様な周りくどい紹介になってしまった。
混乱させて申し訳ない。

今後は「マスキングテープは縫い目ギリギリでOK」を合言葉に頑張って行きたい。

 

前面と裏面に仕切りのメッシュを縫い付けると、チューブ状のバッフル構造が出来上がる。

 

地味で集中力の必要な作業が続いたが、だんだんと形になってきた。
ゴールはすぐそこ、残っているのは楽しい工夫の時間だ。

といった所で今日はここまで!
ではまた!

 

 

私が使っているマスキングテープはこちら

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