山とボクとMYOG

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登山日記 霧島東神社登山口から登る 高千穂峰

更新日:

このブログはMYOGだけではなく、山についてや私自身の事も書こうと思っています。
だから「山」と「ボク」と「MYOG」という名前にしています。

ともあれ去る11月14日に高千穂峰に登ってきました。

 

高千穂峰
高千穂峰
(たかちほのみね)は、宮崎県鹿児島県の県境に位置する火山。標高は1,574 m[3][4]で、霧島連峰の第二峰。

神話と信仰
天照大神の孫であるニニギノミコト(瓊瓊杵尊)が、葦原中国の統治のために降臨(天孫降臨)した山であるとされ、『紀元節の歌』(作詞 高崎正風)にも「雲に聳ゆる 高千穂の」と愛唱された。なお、天孫降臨の地を宮崎県北部の高千穂町域に比定する説もある。山頂には、ニニギノミコトが降臨したときに峰に突き立てたとされる、青銅製の天逆鉾が立っており、山岳信仰霧島六所権現)の舞台となった。

「高千穂峰」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』 最終更新 2017年10月20日 (金) 08:09 UTC
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%8D%83%E7%A9%82%E5%B3%B0

 

この様に天孫降臨と絡めた山岳信仰なども残る、霊験あらたかな山であり、また、幼稚園児から中高生まで遠足で登る事が出来るような登山コースも有る親しみ深い山でもあります。
坂本龍馬とお龍が日本で初めて新婚旅行をした際にこの山に登っており、その際竜馬が頂上の天の逆鉾を引き抜いたという逸話も残っているそうです。

ほんとかなぁ?

まぁ山の紹介はこのぐらいにして、何故今回高千穂峰をチョイスしたのかというと・・・
私、登山の他に趣味でウェイトトレーニング(週3)と猟師(冬季は毎週土曜日)をやっておりまして、ウェイトトレーニングで増やしすぎた体重を減らすため、7ヶ月で-13kgの減量をしたところ、猟師の方に支障が出るぐらいの体力低下が感じられたので、なんとかしなければと思っていたのですが、前日の夜、この日の猟が休みだと聞かされ、急遽体力づくりと紅葉狩りに、幼稚園児でも登れるでおなじみの高千穂峰に行ってみようとなった訳であります。

ここまでややこしいですが、要は体力低下してるけどどうしよっかと思ってた所に急遽予定がなくなったので、リハビリと紅葉目的で、チョロいでおなじみの高千穂峰でもチャチャッと登ってくっかって話なわけです。

まぁ正直ね、ベロンベロンに舐めておりましたよ。私。
だって中学生のときでも余裕で登って降りてしてるんですもん。
普通に鼻歌交じりで登って降りてこれると思っていました。
リハビリ感覚だったので、それでいいと思ってたんです。
もし山を舐めるなおじさんが居たら「山を舐めるな!」の怒号と共にリモコンでアレされるレベルです。

 

 

急遽とは言えチョットは調べた所、御池という池の近くから登る霧島東神社登山口というのががあるらしい事がわかった。
池好きなので、迷わずこの登山口から上ることにする。

 

霧島東神社入り口から見える御池、でっかいなー。

 

霧島東神社もなんだか凄いパワースポットらしいのだが、この時はよく調べていなかったため知らなかった上に、駐車場についた時点で10時過ぎだったので参拝を見送ってしまった。
また機会があれば参拝したい。

 

駐車場から登山口に向かう途中にある性空上人の象。登る前だからまだ弄らないことにする。

 

性空上人というなんだか偉い人の象らしい、割と綺麗な造形していて気合が入っていた。
最近彫られたものかもなぁ、ディティールも残ってる感じだったし。

 

性空

性空(しょうくう、延喜10年(910年) – 寛弘4年3月10日1007年3月31日))は、平安時代中期の天台宗。父は従四位下橘善根。俗名は橘善行京都の生まれ。書写上人とも呼ばれる。

36歳の時、慈恵大師(元三大師)良源に師事して出家霧島山筑前国脊振山で修行し、966年康保3年)播磨国書写山に入山し、国司藤原季孝の帰依を受けて圓教寺西国三十三所霊場の一つ)を創建、花山法皇源信(恵心僧都)・慶滋保胤の参詣を受けた。980年天元3年)には蔵賀とともに比叡山根本中堂の落慶法要に参列している。早くから山岳仏教を背景とする聖(ひじり)の系統に属する法華経持経者として知られ、存命中から多くの霊験があったことが伝えられている。

「性空」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』 最終更新 2017年9月13日 (水) 01:14 UTC
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E7%A9%BA

 

性空上人象の近くに登山口があるので登って行く。

 

登山口の看板がなんだかショボいのは気のせいだろうか。

 

登山口からしばらくは上りが続く。
そりゃね、山登りに来てるんだしね。

 

このコースは整備されていて道迷いもあまりないと思われる。

 

イージーイージー、山登りってこんな感じだよね、って感じで始まった。

 

ちょっと登った後は平坦な道が続く、思わず小走りで駆け抜けてしまった。

 

少し登って平坦な道、「高千穂峰はこうでないと」とか思わせるイージー感に思わず小走りで走り抜ける。
減量で減りまくった体力にはちょうどいいリハビリだなぁとか思っていた。

 

登り始めて30分位した頃、少し小腹が減ったのでスポーツようかんを食べる。
「うーん、やっぱり運動中には少し甘いな、マルトデキストリンの量を増やして甘み減らしてほしいなぁ」とか思いながらパッケージを見ると驚愕の事実が。

なんと賞味期限が約1年3ヶ月前に切れているではないか!

 

家に余っていたスポーツようかん。賞味期限バチ切れしてるのに美味しい不思議なようかん。

 

・・・・・・・・・・まぁ食べました。舐めてたので。3本食べました。美味しかったです。
スポーツようかんは賞味期限がガチ切れしてても美味しいというのがわかりました。
真似して腹を下しても責任は持ちません。する人は居ないと思いますが。

 

これは大丈夫だと思う。

 

賞味期限がバチ切れしているスポーツようかんを食べて、元気が出てきた私はずんずん進んでた。
すると前方からなにやら見慣れぬ物体が姿を表した。

 

んーなんか変なものが有るぞ、なんだありゃ。

 

岩?木が横に生えている。こんなものは見たことがないぞ???

・・・・!?

 

複数本の木が根っこから丸ごと倒れている。台風のパワーは恐ろしいな。

 

なんと、4本の木が根っこ毎ひとかたまりになぎ倒されていました。
台風21号や22号のせいだろうか、時々こういう珍しいものがみられるから山登りは面白い。

そういえばうちに生えていたの栗の巨木も台風22号で根っこから倒されていたなぁ。
改めて自然の力は凄い。舐めると痛い目にあうので気をつけねば。

 

裏ガヴァー!壮絶!物凄い力が働いたのだとわかる。

 

いやー面白いの見た、道もイージーだし、これは高千穂峰を選んで正解だったなー。
なんてほくほく顔で進めたのもここまで、ここからようやく高千穂峰さんの本領発揮です。

 

もうずーーーーーーーーっと上り、延々上り、いや私、リハビリ目的なんですけど!!

 

序盤のイージー感は何処へやら、ずーっと上り、ひたすら上りでなんだか修行の様相を呈してきた。
久しく忘れていたが、山登りというのは得てしてそんなもの。私の体力の限界は山にとっては関係無い。
山はただそこにあるだけ、私達の都合や体力なんてお構いなし。

初手から心の準備などしていない私は続く上りに混乱していた。
当初1時間半の想定だった山行は既に1時間を過ぎている。
それなのに山行の半分少ししか進んでいない。・・・おかしい

おかしいぞ、高千穂峰、全然イージーじゃないじゃん!?
・・・・まさか、私の体力が幼稚園児以下まで衰えているのか?

しかも紅葉ねーし。紅葉出てこいオラー!!

紅葉無い、景観もない、ひたすら森のなかを登る。
しかも不思議なことに、ここまで他の登山客を一人も見ていない

高千穂峰=イージーの先入観から休憩もとらずひたすら登っていく。
もうそろそろ上りが終わるんじゃないか、いや、まだ続く。
嘘だろまだあるのか、と思った所、ようやくちらほらと紅葉が見えてきた。

 

ようやく紅葉らしきものが見えてきた。

 

1000m越えしてようやく紅葉が顔を出した。
どうやら紅葉狩りにはまだ早かったらしい。

少しづつ樹木も減り、時折振り返ると美しい景観が望めるように。

 

中央左が御池、右が小池

 

御池も望める。やっぱり大きいな。
足には余裕がないが、心は晴れていく。

 

登山道から見れば少ない紅葉も振り返ってみればどこそこで染まっている。

 

ここまで来ると達観にも似た心境に入り、限界の足を気力で押し上げていく作業を延々続けるだけとなる。
すると、どう見てもピークと思われる岩が見えてきた。
ようやく、終わるぞ、ここまで、頑張った、飯食って、休憩しよう!!!

いやーきつかったけど何とかなったわ-、いやーしかしこんな山頂だったっけ?
天の逆鉾どこよ?ん?ひっこぬいてや・・・・・

 

 

 

「二子石」

「高千穂峰山頂まで1.4km」

 

 

 

・・・・あ、はい。

 

 

絶望である。

 

 

人は希望を与えた後にそれを越える絶望を与えるとその落差で心が折れてしまう生き物だ。
私も例外にもれず、普通に絶望してしまい二子石も、絶望の標識も写真を撮る余裕すら無かった。

心はポッキリ折れているが、ここまで来たら引き返す訳にはいかない。

重い脚を引きずりながら二子石を回り込む。
すると・・・・。

 

二子石を回り込むとこれである。

 

眼前に開放感溢れる美しい稜線が姿を表す。
この景色には「これを見るために霧島東神社から登ることになったのか・・・・」と思ってしまう位の感動を覚えた。
単に御池が見たかったのは内緒だ。

この道が続く先は特別な場所である事を肌で感じられるような気がした。
残りゼロだった脚も心なしか回復したようだ。

稜線を一歩一歩踏みしめていくウチに不思議なものが。

 

これなんていうの?鳥居じゃないよね?なにこれ?しめ縄でいいのかな?

 

鳥居跡?みたいなのを出してきて、急に「此処から先はおふざけ禁止」感を出してきた高千穂峰。さてはもうすぐ山頂だな!
って感じで山頂についた。

 

天の逆鉾、もう少し体力が残ってたら抜いてたぞ、命拾いしたな!!

 

雲一つない青空に映える天の逆鉾、山頂についた喜びもひとしおになった。
ここからはお待ちかねの昼食タイムだ。

 

基本の食事セットは(写っていないが)百均の保温出来る弁当入れとチタントレック700にパッキングされている。

 

 

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こういう弁当入れがダイソーかどっかに売っている。幅と奥行はメスティンにぴったりで高さが少し高い。そのため、メスティンとエスビットと風防と武器(チタンのフォークとスプーン)と時には固形燃料25g2つも入る。

 

山で食事をする際は、できるだけご飯を炊く様にしている。
生米は重いと敬遠されがちだが、美味いし私の中で山頂で飯を炊くのはマストなのである。
合理的な理由はないが、山で飯を炊くマンとしては譲れないところだ。

 

展開するとこう。

 

パッキングの中身はこう。

 

百均の弁当箱入れ
メスティン
おかず(ウインナーとレトルトカレー)
アルミの風防
エスビット
チタンフォークとスプーン

チタントレック700(蓋付き)
450mlのチタンマグ(蓋付き)
アルコールストーブ2つ
青いシリコンの敷物兼鍋つかみ2つ
グルーブストーブ2つ
アルコールを30mlづつ3つとライター。

 

ちなみに私は折りたたまない武器(スプーンとフォーク)が好きだ。
一生使えるだろこれ感がたまらなく好きだ。

 

 

アルコールストーブもグルーブストーブならこのパッキングで2つ入る。
熱源が2つ有れば2つの作業を一度にこなすことが出来るので、一気に料理の幅が広がる。

 

これがグルーブストーブ。めっちゃ使える子だ。

 

一つはご飯を炊くのにつかう。

 

もう一つはレトルトを温めるのにつかう。チタントレック700はサイズがちょうどいい。

 

普段の外メシは炊き込み系のご飯だけだが、山頂飯の時はレトルトカレーも用意することが多い。
特別感を出すためだ。

 

ウインナーカレー飯、美味くないはずがない。というかナイルカレーとかいうレトルトカレーが激ウマだった。

 

この日は風が強く、レトルトカレーが中々沸騰しなかったが、そこそこ温まったのでよしとする。
なんとかかんとかうまい飯にありつくことができた。

腹も膨れて体力も回復してきたので山頂で展望を眺めに。視界を遮る山も無い為展望も最高だった。

 

山頂東側の展望、最高である。白く灰をかぶっているのが新燃岳。 クリックすると別窓で大きい画像が出ます。

西側の展望も最高である。 クリックすると別窓で大きい画像が出ます。

 

山頂の山小屋は閉まっているし、トイレも簡易トイレを持っていなければ使用できないタイプのものであったので、飯を食ってある程度展望を楽しんだら降りることにする。
山小屋が閉まっているのは新燃岳の影響だろうか、買い食いしたかったのだが。

 

下山、割りと急だなぁ。

 

下山はひたすら黙々降りる、座禅のようなものだ。
考える事は次に足を置く場所のみ。
それ以外は何も考えず、黙々と脚を進めればいつの間にか元の登山口に戻っているものだ。

 

降りてみれば駐車場には私の車しか残っていなかった。それにしてもXVはカッコイイ。

 

山を降りたらすることは3つ。

 

極楽温泉。中々良かった。

 

温泉に入って。

 

信時飯店のチキン南蛮定食。美味い。

 

飯を食って。

んで帰宅。お疲れ様でした。

 

あ、性空上人弄るの忘れてた。

 

キャバクラで「ワイの持ってるこれ、どや?」とか言って「やだー!」とか言うキャバ嬢をニヤニヤ見てそう。と、名前とポーズを見て思いました。

 

 

 

 

違和感のわけ

 

想定していたイージー感と程遠い山行になったわけですが、その理由は山頂で明らかになりました。

時を遡ること山頂に着いた際、近くで休んでいた男女2人組の男性の方から話しかけられた。

 

男性「こんにちわ」

私「こんにちわ」

男性「そっちからも来れるんですね!」

私「はい?・・・・めっちゃキツイっすよこっち!」

男性「どのぐらいかかります?」

私「2時間50分かかってますね・・・久々に登ったもんで・・・」
(時間がかかりすぎて恥ずかしくなった)

男性「へー」

 

タイムを答えた時にハッとする。
たしか下調べしたときの参考タイムが1時間50分ぐらいだったぞ・・・私は2時間50分もかかってしまっている・・・・
私はどんだけ体力ないんだ、・・・・というか皆そんなに早いのか?

いや、そんなはずはないだろ、イージーコースだと思ってたから大休憩は取ってないぞ、立ち止まって水飲むぐらいの小休止しか取ってない、登るペースだって後半は落ちたが、そこまで常識はずれに遅くはないはずだ・・・・。

ふと山と高原地図を見る、すると、私が難易度の目安にしていたコースは西側のコースで、私が登ったコースは東側のコース。
目安にしてた西側の参考タイムが1時間50分、実際登った東側の参考タイムが3時間30分、およそ倍か・・・・・あぁそりゃぁね、キツイはずだわ!!!

いや薄々おかしいなと思ってんだよ、こんな森の中通るコースじゃなかった気がするし、もっとこう砂礫の中をズリズリ登る印象しかなかったもんなー。
二子石の肩透かしみたいなのも無かったし、幼稚園児が登るにしては厳しすぎる段差がいくつもあるし、
極めつけに宮崎で1、2を争う人気の山なのに山頂以外の登山道で他の登山客一人も見なかったもんなぁ~!!

いやーホントダメだ、これはあかんやつやな、下調べはちゃんとしないと他人に迷惑かかるぞ。
後日友達にこの話をしたら「道迷いとか遭難しなくてよかったな」って言われたけどその通りだわ。
反省せねば。

今回の教訓は「登山の計画は綿密に」だな、次回に活かそう。

 

※2019年9月23日改訂
ブログ内で東霧島神社と表記していたのは霧島東神社の間違いでした。
ご指摘を頂きましたので、改訂いたします。
Kさん、ご指摘ありがとうございました。

ご注意

制作物の手順、サイズ、重量等はあくまで目安です。
個人にあったサイズや重量等、より良い方法は確実にございます。
どうか広い心でコンテンツをお楽しみ下さい。
画像やテキストの無断転載はお断りしております。
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